本文
西川町にとって観光産業は、関係人口の裾野拡大のための入口である交流人口(観光客)を拡大するための重要な産業です。
地域資源を再認識し、地域の価値を向上させ魅力を発信することで、観光客に選ばれ足を運んでいただき、
最終的には域内消費額を高め持続可能な観光地域づくりにつながっていくことを展望します。
下記の観光戦略は、第7次西川町総合計画の【稼ぐ!】と【つながる!】を補うするものです。
西川町が持続可能な観光地を実現するために最も大切なことは、住む人、働く人が観光に関わることで、
生きがい、やりがいを感じることです。そして、観光客の気持ちに寄り添った観光地域づくりをし、
西川町の滞在にとても満足し西川町ファンになっていただくこと。
これからの観光地域づくりの近道は、西川町に関わる地域内外の人たちと一緒に西川町の未来を築くことです。
西川町の観光地への入込客数は、年間70 万人前後で推移していたものの、コロナ禍を経て現在も完全には戻らない状況が続いています。
また、宿泊者数は、この機会を捉えた施設の高付加価値化改修が功を奏し、同水準の4万人強まで戻ってきています。
みなさんが思う西川町の観光の強みや弱みは何でしょうか?
宿泊施設、飲食店、小売店、製造業など、さまざまな立場の方から聞きました。
西川町の強み・湯殿山信仰 ・山菜、蕎麦 ・月山(山登り・夏スキー) ・メリハリのある四季 ・匠の技があること ・人柄 |
西川町の弱み・二次交通の不便さ ・外国人の受入整備不足 ・豪雪による足を運びにくいイメージ ・自然、体験ガイドの不足 ・町民が西川町の良さに気づいていない ・強みを活かした誘客の実行力 |
西川町の強いでもあり弱みでもある豪 雪 |
|
観光地域づくりに関する声自然現象に左右されない観光と誘客が重要であり、そのための宿作りや仕掛けが必要/観光地は上質である必要がある/観光は文化であり大事にしていかないといけない/ 食事、買い物、特に夜に食事できない/一生懸命やっている人への恩恵が少ない/匠の技の伝承をどうするか/西川町の普通の事柄が体験できるところが少ない/ 計画の明確的な進め方と地域の姿の共有/観光消費できる立ち寄りポイントが無い/成功、失敗したかは必ず検証しなければならない/イベントをやる前にターゲットを明確にしてほしい/ 志津旅館街に飲食できるところがない/二次交通が弱い |
西川町の観光の満足度や観光資源の認知度・興味度を、インターネットアンケートのモニター約1,000名に評価していただきました。
みなさんが思っていたことと一致する項目はどのぐらいありましたか?
西川町へ観光客を誘客し、滞在満足度の高い地域をつくるには、観光客側の視点で観光企画をつくったり、プロモーションする必要があります。
↓インターネットのアンケート結果はこちらからご覧いただけます。
R5西川町インターネットマーケティング調査報告書 [PDFファイル/8.55MB]
宿泊客数:H27~H30まで横ばい。H31/R1 49,822人がピーク
入込客数:H28 724,565人をピークに減少傾向
※R2〜R4はコロナ禍のため除く
西川町の強みとなる観光資源 | 課題 | |
---|---|---|
観光 | ・月山(トレッキング・紅葉・スキー) | ・天候に左右される自然資源が中心 |
飲食 |
・山菜料理 ・月山山菜そば ・月山和牛 |
・飲食ジャンルの選択肢が少ない ・飲食店の数が少ない |
土産 | ・地ビール、地ワイン、日本酒と3種の酒類を製造 |
・若年層、女性向けの土産が少ない ・土産店の数が少ない |
宿泊 | ・温泉施設(志津温泉) | ・女性向けの宿泊施設が少ない |
二次交通 | ・バスのアクセスが難しい |
・ビジョンや戦略の共有、評価
・ターゲットの明確化
・ターゲットに寄り添った受入整備、情報発信
観光地域づくりに取り組んでいる地域がたくさんあるなかで、西川町を選んでいただくためには、
市場動向や観光客のことをしっかり理解し、他地域より優れている点をつくり、情報を届けなければなりません。
西川町の観光地域づくりを進めるうえで、特にすべきことを4つまとめました。
観光ビジョン実現に向け、観光地経営の視点を取り入れ、戦略的に施策を立案・実行します。
・西川町をかたちづくる本質的な地域資源を活かします。
・地域や人との関係性を深く築き、深く繋がります。
・住む、働く、関わることの嬉しみを分かち合います。
自然体の町で、自然体になれる町。
・官民協働
関係人口(ファン層)の開拓・維持に向けた戦略推進母体として、「西川サスティナブルツーリズム協議会」(西川ファン創出推進協議会)を設立。各団体が持つノウハウと外部人材の力を活用し、
より効果的な方法での的確な効果検証や柔軟な見直しを行う。
→協議会員/町、商工会、(一社)月山朝日観光協会、西川町総合開発(株)、月山観光開発(株)、月山志津温泉旅館組合、(株)クリエイターズネクスト、(株)庄交コーポレーション、(一社)ちいきん会、
東武トップツアーズ(株)、(株)Label Link、大井沢ふるさと民宿旅館組合、本道寺地区会、(株)カルディブ、(株)クノウ、Tfl (株)、よい仕事おこしフェア実行委員会(城南信用金庫)、(株)ライトライト
・取り組みの期間等
観光戦略は、令和6年度(2024 年度)から開始します。ただし、町の第7次総合計画と合わせて、終期は、令和12 年度(2030年度)までとし、7年間と設定します。
・アクションプラン
前年末に、策定メンバーや連携する協議会(民間)メンバーにより、単年度ごとの「アクションプラン(具体的な実施事業)」を策定・共有し、
次年度の財源確保や課題解決策、経済効果などを明確にして、戦略に基づく事業を展開していきます。
また、同時に、町内外者を対象とする「対話会」を開催し、ニーズを把握していきます。
・戦略の見直し
地方自治体が変革すべき時期にきており、昨今は、世界や日本を取り巻く変化が速く、計画したものをそのまま実施したとしても効果がでにくくなってきています。
そこで、これからは、基本的なビジョンは明確にしつつも、その時期や状況に応じた対応ができるように「アジャイル型」(方針の変更やニーズの変化などに機敏に対応すること。)
に対応可能な体制を整えることを重要視していきます。
また、ローリング方式(現実と長期計画のズレを埋めるために、施策・事業の見直しや部分的な修正を、毎年転がすように定期的に行っていく手法のこと。)により見直しを行っていきます。
↓西川町観光戦略ブックはこちらからご覧いただけます。